一日に、20,000回とも言われる呼吸。
わたしたちが、生きている限り毎日している呼吸ですが、人生約30000日生きるとすれば、なんと一生のうちに人は6億回もの呼吸をすることに。
普段、私達が無意識にしている呼吸ですが、呼吸を意識した呼吸法は、ヨガや座禅に取り入れられています。
最近では、マインドフルネスといって、仏教の瞑想に基づいたココロのトレーニングにも呼吸法が取り入れられています。
呼吸は自律神経によってコントロールされています。
発汗や脈拍は自分ではコントロールできませんが、呼吸はある程度、自分自身でコントロールすることが出来ます。
呼吸を介して自律神経に働きかけることが出来るのです。
呼吸の仕方ひとつで、心身の健康が左右されるので、意識して正しい呼吸法を身につけるとココロとカラダのデトックスができます。
呼吸はまず息を吐く(呼)ことを意識する
【呼吸】という漢字は、【呼】(息を吐く)と【吸】(息を吸う)から成り立っています。
息を吐く意味の【呼】が先にあるのは
息を吐くことに意識を集中する
ことが重要なのです。
ココロとカラダの老廃物や毒素も一緒に吐き出すイメージで息を吐くことでココロとカラダのデトックスが出来ます。
深呼吸はココロとカラダをほぐす効果がある
ココロとカラダと呼吸には、密接な関係があります。
悩み事があると、呼吸が浅くなってしまい、十分に息を吐くことも吸うこともできなくなってしまうのです。
また、ココロが緊張すると、カラダがこわばり、呼吸が浅く短くなってしまいます。
一方、眠っている間や、ココロがリラックスしている状態のときはカラダもリラックスしているので、呼吸が深く長くなります。
ということは、意識してゆっくり深い呼吸をすることで、ココロとカラダがほぐれて、リラックス状態にすることができるのです。
↓
↓
↓
浅い呼吸はココロとカラダのデトックスの妨げになる
わたしたちは、ココロやカラダにストレスを感じると、知らず知らずの間に呼吸が浅くなります。
呼吸が浅くなると、十分な酸素を取り込むことが出来ず、血中の酸素も不足してしまうのです。
その結果、筋肉細胞の20倍の酸素を必要とする脳がダメージを受けてしまいます。
また、浅い呼吸を続けていると、交感神経が副交感神経にスイッチ出来ずに、睡眠不足になったり、カラダのあちこちに不調を感じるようになります。
浅い呼吸は、ココロとカラダのデトックスの妨げとなり、自律神経に影響を及ぼし、ますますストレスを大きくしてしまいます。
↓
↓
↓
↓
口呼吸ではなく、鼻呼吸するのがポイント
人が呼吸をするのは、口か鼻になります。
人以外の動物は鼻呼吸をしています。
口呼吸のデメリットと鼻呼吸のメリットは次の通りです。
口呼吸のデメリット
口はもともと食事をする器官であり、空気を浄化する機能はありません。
口呼吸をすると、乾燥した空気が直接体内に取り入れられることで口内や喉が乾燥してしまいます。
また、細菌やウィルスが直接侵入してくるので、風邪をひきやすくなったり、アレルギーをひき起こしやすくなります。
また、口呼吸をしていると、口周りの筋肉が緩み口が開きやすくなるので、就寝中にいびきをかきやすくなったり、起きている間も口角が下がり顔がたるみやすくなります。
口呼吸がお顔のたるみの原因になってしまうんですね!
鼻呼吸のメリット
鼻には、空気を浄化する機能があるので、鼻から空気を吸う鼻呼吸をするのが自然な呼吸といえます。
口から空気を吸うよりも鼻から空気を吸うほうが、より多くの酸素を取り込むことができると言われています。
このことは、次のことで、体感できます。
一旦、口から目一杯空気を吸った後でも、さらに続けて鼻から空気を吸うことはできますが、鼻から目一杯空気を吸った後は続けて口から空気を吸うことは難しいことがわかります。
また、鼻から空気を吸うことで、空気中のほこりが体内に入るのをふせぎ、乾燥した空気を適度な湿度にして、喉や肺にとって刺激のない空気にすることが出来ます。
そして、息を吐く時も、鼻から吐くと効率良く息を吐くことが出来ます。
このことは、次のことで体感出来ます。
口から息を吐ききった後も続けて鼻から息を吐き出すことは出来ますが、鼻から息を吐ききった後、続けて口から息を吐くことは難しいことがわかります。
【美肌の呼吸・壱の型】腹式呼吸をマスターする
代表的な呼吸法として、腹式呼吸と胸式呼吸がありますが、深くゆっくりとした呼吸を行うには腹式呼吸がおすすめです。
また、生活の中に習慣として取り入れやすのが、朝起きたときと晩寝る時に布団(もしくはベッド)の上で、仰向けに寝ながら行う腹式呼吸がおすすめです。
朝晩に寝ながら複式呼吸を取り入れることで、ココロとカラダのデトックスの習慣が身につきます。
腹式呼吸のやり方
鼻から息を吸って、お腹をふくらませ、吐くときにお腹をへこませるのが複式呼吸です。
①息を吐く
仰向けに寝転んだ状態で、ゆっくりと息を吐きます。
このとき、口から息を吐いてもいいのですが、息を吐き切るには鼻から息を吐くことがポイント。
そして息を吐く時に、体内の毒素、心の毒素(マイナス感情)がデトックス出来るとイメージすることが大事。
鼻から息を吐ききることで、お腹が自然に凹みます。
②息を吸う
6秒から8秒かけて鼻から息をゆっくりと深く吸います。
このとき、舌を上顎につけると息が吸いやすくなります。
息を吸うと同時に、お腹を膨らませていきます。
③再び息を吐く
息を吸う時間よりも、1.5倍〜2倍くらいの時間(9秒から12秒)をかけてゆっくりと息を吐きます。
息を吐くと同時に、お腹を凹ませていきます。
④②〜③を繰り返す
6秒間息を吸って9秒間息を吐くと1セット15秒なので1分で4回呼吸ができます。
8秒間息を吸って12秒間息を吐くと1セット20秒なので1分で3回呼吸ができます。
これを目安に、朝晩、5分から20分くらい腹式呼吸するとココロとカラダのデトックスが出来ます。
朝晩の腹式呼吸を習慣にするコツは、無理をしないこと。
最初は、5分(呼吸回数15〜20回)くらいから始めて、徐々に20分(呼吸回数60〜80回)まで伸ばしていくといいですね。
腹式呼吸のメリットはリラックスと集中
腹式呼吸(ココロとカラダのデトックス)を行うことで、ココロとカラダにもたらされるメリットはリラックスだけではありません。
麗正樹氏(東京国際大学・人間科学部教授)が2011年バイオメカニズム学会誌vol35「スムーズな動作につながる呼吸法と力の抜き方」で次のように発表しています。
呼吸法の前後で行った心理テストの結果から、被験者は不安が少なく活気のある心理状態になることが明らかになった
また、(スポーツの)一流選手は
本番の試合においては,「心」が「技(術)」や「体(力)」よりも重要であると答えることが多い。
また、ピークパフォーマンス時の言葉として、「リラックスしつつ集中できていた」というものがあり 、一見相反する 2 つの状態が適度に配分されていることが重要であることは間違いない。また、剣道では腹式呼吸法によって、技力のみならず、集中力も向上し、「不動心」や「平常心」という物事に執着しない安定した精神状態に立つことを目指すという
麗正樹氏の研究によると、座禅で行われている呼吸法(腹筋を意識した呼吸)を行うとリラックス効果をもたらすα波が出現すると同時に前頭前野(※1)の血流増加が見られるという。
※1:前頭前野は作業記憶 、注意、意欲等様々な機能を担う。
「注意の持続」もしくは「意欲の持続」は、スポーツや武道における集中力に含まれ、前頭前野の機能と関係する。
普段、わたしたちが無意識で行っている呼吸を、意識して腹式呼吸をすることで「リラックスして集中」という素晴らしいメリットが生まれます。
腹式呼吸は、仰向けに寝ながらするのが一番やりやすいですが、いつでも、どこでも、5分以上行うことで「リラックスして集中」というピークパフォーマンスの状態が期待出来ます。
リラックスしたいとき、集中力を高めたい時は【美肌の呼吸・壱の型】腹式呼吸を全集中でココロとカラダのデトックスしましょう!
ココロとカラダのエステティシャン HIROKO
コメント