神戸に住んで25年目。桜の季節になると、わざわざ遠くまで花見にいかなくても、普段通る道すがら桜並木の花見をしながら過ごすことはできるのですが、今年は、同じ神戸市内でも、ちょっと足をのばして日帰りの花見旅行に出かけることにしました。
花見に選んだ場所は「神戸の花の名所50選」にも選ばれている桜の名所、須磨浦山上遊園。
須磨浦山上遊園のふもとにある須磨浦公園は、かつて一の谷の戦いの場となった、源平合戦ゆかりの地であり、六甲縦走路のスタート地点でもあります。
15年ほど前、六甲縦走路をトレッキングで制覇するべく、この須磨浦公園から登った鉢伏山(須磨浦山上遊園)ですが、それ以来久しぶりで、ちょうど桜のシーズンに合わせることが出来ました。
桜の時期には須磨浦公園一帯から須磨浦山上遊園にかけて約3,200本ほどの桜が彩ると言われています。
先日(2021年3月25日)、ロープウェイがリニューアルしたこともあり、ワクワクドキドキの須磨浦山上遊園紀行です。
須磨浦山上遊園行き方
最寄り駅の須磨浦公園駅までの行き方(電車編)
須磨浦公園駅までは、山陽電鉄に乗り入れている阪神電車の三宮駅から普通電車(乗り換え不要)で向かいます。(料金片道380円)
須磨浦公園駅行の普通電車を待っていると反対側には偶然奈良行の電車が停まっていました。直通で奈良に行けるとは、阪神電車便利ですね。
この日は、10時50分発の須磨浦公園駅行に乗りました。
平日なので、車内はガラガラ、3密の心配はありませんでした。
普通電車に乗ること27分、11時17分に須磨浦公園駅に到着。
駅のホームからも、桜が見えます。
改札を出て目の前のロータリー右手に駐車場があります。須磨浦山上遊園には駐車場がないのでお車でお越しの方はこちらの駐車場をご利用下さい。(写真左側以外にも2箇所あります)
【乗用車】平日(3/20〜4/15を除く)最初の1時間300円以降1時間につき200円(1日上限1200円)・土日祝および3/20〜4/15 最初の1時間400円 以降1時間につき200円
【原付・自動二輪】1日1回200円
改札を出るとロータリーがあり、左手に須磨浦公園の案内図がありました。
阪急電車でも、三宮から神戸電鉄新開地まで行けば、ホームで乗り換えるだけで山陽電鉄に乗れます。
大阪方面からJRでお越しの方は、三宮で阪神電車に乗り換えるかJR須磨駅で下車して徒歩2分(160m)の山陽須磨駅から一駅で須磨浦公園駅に行けます。JR須磨駅から山陽須磨浦公園駅まで徒歩18分とあるので、健脚な方は、こちらもおすすめです。
須磨浦公園駅から須磨浦山上遊園の鉢伏山上駅まで須磨浦ロープウェイに乗る
改札を出て右手に須磨浦山上遊園に向かう須磨浦ロープウェイ乗り場があります。
ロープウェイの駅に3月25日営業再開の文字が見えますね。
須磨浦山上遊園乗り物料金
須磨浦ロープウェイ
大人(中学生以上)片道500円・往復920円
小人(小学生)片道250円・往復460円
カーレーター
大人(中学生以上)片道200円・往復350円
小人(小学生)片道200円・往復350円
回転展望閣3階喫茶コスモス入場料
大人(中学生以上)100円
小人(小学生)50円
観光リフト
大人(中学生以上)片道440円・往復600円
小人(小学生)片道440円・往復600円
サイクルモノレール
1人一回 200円
ミニカーランド
1人一回 200円
お得な割引回遊券
Aコース:ロープウェイ⇔カーレーター⇔展望閣⇔観光リフト
(鉢伏山から旗振山までの移動に観光リフトを使用します)
大人1800円(通常料金1970円より170円お得)
小人1350円(通常料金1460円より110円お得)
Bコース:ロープウェイ⇔カーレーター⇔展望閣
大人1200円(通常料金1370円より170円お得)
小人750円(通常料金860円より110円お得)
チケット購入
チケット購入は現金のみの自動券売機、有人のチケット売り場では各種クレジットカードやPayPay等のスマホ決済を含むキャッシュレス決済が出来ます。
イオンカードの割引があるので、イオンカードをお持ちの方は持参するとお得です。
私は、偶然にも友人がイオンカードを持っていたので、一緒に払ってもらいました。(精算はPayPayのわりかんでキャッシュレスです)
私達が選んだ須磨浦山上遊園の割引回遊券Aコースはロープウェイ・カーレーター・回転展望台・リフト(鉢伏山から旗振山への移動)を含めて1800円なのですが、イオンカード割引きでなんと1人1580円でした。(通常料金1920円より340円もお得でした)
須磨浦ロープウェイ・やまひことうみひこ
須磨浦山上遊園のロープウェイは赤色のやまひこと白色のうみひこがあります。
通常定員30名のところ、3密を避けるコロナ対応で、現在は定員15名で運行しています。(2021年4月現在)
リニューアルで綺麗になったロープウェイ(やまひことうみひこ)
リニューアルしたロープウェイの車両のヘッドマークは朝ドラ「べっぴんさん」のモデルになった神戸の老舗ベビー服ブランドのファミリアがデザインしています。
車両内の天井にもファミちゃんとリアちゃんがいました。
途中、今回ランチの予約が取れなかった(4月末までいっぱいでした)須磨浦観光ハウス味と宿・花月が見えました。個室の部屋からは桜を見ながらお食事が出来るそうです。昔、昭和天皇がご宿泊されたとか、一度は行ってみたいものです。
須磨海岸と須磨の海も綺麗に見えました。水平線上にうっすら見えるのは神戸空港です。
私達は白いうみひこに乗ったので赤いやまひことすれ違いました。
ところどころに山桜が咲いています。
ロープウェイに乗ること約3分ちょっとで鉢伏山上駅に到着します。
ロープウェイの鉢伏山上駅からカーレーターの乗り口までは、距離にして15メートルくらい。
カーレーター乗り口に行くまでに見える景色。
ロープウェイ山上駅から泉州灘方面を見る(空気が澄んでいると関西空港が見えます)
景色を見ながら少し歩くとすぐにカーレーター乗り場に着きます。
ほどよい乗り心地の悪さを残した昭和レトロなカーレーターに乗る
ロープウェイで鉢伏山上駅についたら、見晴らしの良い回転展望閣までは、側道を歩いて行くこともできます。
でも、やはりここまで来たからには、昭和レトロに浸れるカーレーターに乗らずにはいられません。
乗り口に入ったところにカーレーターの歴史が書いてありました。
カーレーターの歴史(秘密?)教えます
・カーレーターとは「カー」(車)と「レーター」(エスカレーター)を合わせた造語です。
・急坂を雨風の心配なく座ったまま上がる施設「動く登山道」として昭和41年3月18日に営業を開始しました。
・開業当初は44台でした。(現在は18台)
・従来のベルトコンベアやエスカレーターと異なり、途中で速度の変化するベルトコンベアによる人の輸送方法として1960年頃に製造会社である「日本ベルトコンベア」により開発されました。
いよいよカーレーターに乗り込みます
カーレーターは二人乗りでけっこうゆとりがあります。
秒速65センチなので、慌てなくてもゆっくりと乗り込むことができます。
斜距離91メートル・勾配25度はこんな感じです。
たしかに、乗り心地の悪さは評判通りでした。
でも、そのほどよい乗り心地の悪さが逆に心地よく童心に戻って楽しめます。
カーレーターのガタガタという振動に不快になるどころか思わず笑顔になってしまうから不思議です。
途中窓からは、淡路島も見えます。
ガタガタ揺られながらも、あっという間の2分20秒でした。
カーレーターを降りて出ると、左手に回転展望閣、右手に案内図がありました。
案内図で四季折々楽しめる花の場所や鳥の種類がわかります。
回転展望閣と案内図の間の道をすすんで、リフトに乗り継いで旗振山まで向かうことにしました。(徒歩だと約10分)
観光リフトに乗って鉢伏山から旗振山へ
観光リフトは回転展望閣(鉢伏山)と山上遊園(旗振山)を結んで昭和34年(1959年)7月24日に開通しました。
リフト乗り場へは、かなり年季の入ったゲートをくぐり抜けます。
いよいよリフトに乗ります。リフトに乗るのは若かりし頃スキー場で乗って以来、かれこれ25年ぶりぐらいで、かなりドキドキしました。
リフト乗り場のおにいさんの誘導で無事リフトに乗り、鉢伏山側のせっつ駅から旗振山側のはりま駅を目指します。
前方には、黄色いサイクルモノレールと満開の桜が待っています。
途中、明石海峡大橋が見えます。
4分15秒の空中の旅を楽しんで旗振山はりま駅に到着。
はりま駅でリフトを降りると、すぐに濃いピンクの枝垂れ桜が出迎えてくれました。まだ、樹齢は若いですが、これから先、5年後10年後は、名物の枝垂れ桜になっていくのでしょうね。
旗振山(山上遊園)の満開の桜を満喫
サイクルモノレールやミニカーランドがある旗振山側は、桜の時期をのがしても、四季折々の花を楽しむことが出来ます。
水仙(1月〜2月)・梅(2月〜3月)・桜(3月末〜4月上旬)・ツツジ(4月上旬〜5月上旬)・芝桜(4月中旬〜5月上旬)・フジ(4月〜5月)・ハマナス(5月中旬〜6月下旬)・アジサイ(5月下旬〜6月下旬)・ノウゼンカズラ(6月初旬〜8月中旬)・ハギ(7月〜10月)・西洋すすき(9月上旬〜10月上旬)・ヒガンバナ(9月下旬)・コスモス(10月上旬〜10月下旬)・ノジギク(11月初旬〜12月初旬)
今回は、桜の時期に来ることが出来ましたので、満開の桜と青空と海の景色を堪能出来ました。
桜と青空
桜と青空と海
船が空に浮いているように見えます。
桜の花越しに淡路島が見えます。
旗振山で満開の桜と海と碧空を満喫したのでまたリフトで鉢伏山にもどります。
ふたたびリフトに乗って旗振山から鉢伏山に移動
行きと同じく、観光リフトに乗って鉢伏山に戻ります。
今度は、前方に見える鉢伏山の回転展望閣を目指します。
帰りの観光リフトは、往きよりも余裕をもって景色を楽しみながら約4分の空中散歩を終えました。
次に目指すはリフト乗り場左手に見える回転展望閣です。
回転展望閣にて360度の絶景を堪能する
回転展望閣は昭和33年(1958年)3月に営業開始。
建物は当時、流行した樽型で、3階はターンテーブルにより床が360度、45分かけて一周します。
1階は、源平合戦にちなんだパネルと須磨の歴史が展示してあります。現役のジュークボックスがあり、昭和のレトロな流行歌を聞くことが出来ます。
2階は、ゲームコーナー。30年以上前にはやったインベーダーゲームも当時と同じテーブルで復活。大人から子供まで、楽しめます。
3階は、喫茶「コスモス」が営業。
4階は、屋上展望台。平成20年(2008年)には「神戸らしい眺望景観50選・10選」に選定されています。
回転展望閣3階の喫茶「コスモス」
3回の喫茶コスモスは、中央部分に料理や飲み物をオーダーする売店があり、その周りを回転テーブルがゆっくりと回っています。
昔ながらの建築で、窓が開閉できるのでコロナ対策の換気という面では安心ですね。
メニューは充実していたのですが、満席状態で混んでいたので、私達は、須磨浦公園駅前にあるカフェレストランTOOTH TOOTHに行くことにして、喫茶コスモスは通り抜けして4階の展望台にあがりました。
屋上展望台
旗振山の景色も素晴らしかったのですが、360度見渡せる回転展望閣の屋上からの景色も、素晴らしかったです。
兵庫県が平成30年に県政150周年を記念して選定した「ひょうごの景観ビューポイント150選」が見える場所はここです。(フェンスの黒いプレート)
シルバーの針のオブジェは平成20年(2008年)に選定された「神戸らしい眺望景観50選・10選」のサインです。
シルバーの針のオブジェの針穴から除くとこんな感じです。
この屋上展望台からの景色は、天気が良く空気が澄んでいる日には、関西空港や紀伊水道、淡路島、小豆島まではっきりと見えるそうです。
夕日や、夜景もきっと綺麗でしょうね。
この日は、天気は良かったのですが、残念ながら、関西空港は見えませんでした。
写真の下に写っているのはカーレーターの部分です。
屋上展望台から見た淡路島が幻想的でした。
須磨浦山上公園の桜と景色を満喫したので、またカーレーター、ロープウェイと乗り継いで、須磨浦公園駅まで戻ります。
ふたたび、ほどよい乗り心地の悪いカーレーターに乗りましたが、下りのほうが傾斜が大きく感じます。
カーレーター降り場からロープウェイまでに見えた景色が私の中では今回のベストショットとなり記事のトップ画像にしました。
まるで一の谷の合戦で失われた多くの源平の兵士たちを鎮魂するかのごとく、桜の花が須磨海岸を包み込んでいるように見えます。
この景色を最後にふたたびロープウェイに乗り、須磨浦公園駅まで戻りました。
須磨浦公園駅前のTOOTH TOOTHでランチ
須磨浦公園駅に戻ってきたのが、2時20分。朝須磨浦公園駅に着いてから3時間ほど山上遊園で過ごしたことになります。
回転展望閣の喫茶コスモスが満席状態だったので、駅前のカフェレストランTOOTH TOOTHで、遅めのランチをすることにしました。
こちらも、ロープウェイに乗る時はすでに列が出来ていました。
私達が行ったのは、2時30分くらい。ランチタイムが落ち着く頃だったので、待つこと15分で、店内に案内されました。
私達がとおされた席は、海が見える窓側の席で、桜も見ることができました。
この日のランチメニューは3種類。
カルボナーラ・しらすのオイルパスタ・エビのペンネグラタン(パンとドリンクのセット)
私は、しらすのオイルパスタを選び、友人はエビのペンネグラタンをオーダーしました。
デザートに選んだのは、季節限定の桜のモンブラン。
しらすのパスタも桜のモンブランも美味しくいただきました。
お店の外では、food car でクロワッサンサンドの販売もされていました。
PATISSERIE TOOTH TOOTH SeaSideCafe(パティスリートゥーストゥースシーサイドカフェ)
〇4月11日迄
10:00-18:00(LO17:00)
カフェ10:00~
フード10:30~
※雨天時は、11: 00~オープン
〇4月12日~
11:00-18:00(LO17:00)
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